2015.07.27 システム
SSL証明書の違いについて(シマンテック セキュア・サーバ IDとEVの違い)
システムエンジニアの大貫です。
今回はSSL証明書の違いについて説明したいと思います。
SSL証明書を購入する際、「シマンテック(旧VeriSign)」や「グローバルサイン」など
認証局も様々あり、認証局が販売しているSSL証明書の種類も
「企業認証」や「ドメイン認証」、「EV」など沢山あり、どれを購入すればいいか迷いますよね。
今回は「シマンテック」さんの「セキュア・サーバID EV」と「セキュア・サーバID」の
SSL証明書の違いについて、ピックアップして比較していきたいと思います。
まず分かりやすい違いですが!
名前が違います!
「EV」が付いているか、付いていないかの違いだけですが・・・
「EV付き」が「¥162,000」に対し、「EVなし」が「¥81,000」と
「¥81,000」もの差があります!
「EV付き」1個買う金額で、「EVなし」が2個買えてしまいます!
何がそんなに違うのか公式サイトより比較表を抜粋してみました。
主要セキュリティ機能 | セキュア・サーバ ID EV | セキュア・サーバ ID |
緑色のアドレスバー | ● | – |
EV (拡張された認証) 機能 | ● | – |
企業実在性認証 | ○ | ○ |
脆弱性アセスメント | ★ | – |
ノートン セキュアドシール | ○ | ○ |
シールインサーチ | ★ | ★ |
Web サイトのマルウェアをスキャン | ★ | ★ |
有効期間 1 年 | ¥162,000 | ¥81,000 |
○:機能あり
●:EVのみに機能あり
★:他社のSSLでは見かけない機能
(参考URL:http://www.symantec.com/ja/jp/page.jsp?id=compare-ssl-certificates)
「セキュア・サーバID EV」にしかない機能としては、以下の通りでした。
1.緑色のアドレスバー
ブラウザで見た時に自動的に緑色のアドレスバーで表示される機能です。
これならSSL証明書を知らない一般ユーザも一目瞭然で安全だと分かるので
安心して、サイトを使用できますね。
2.EV(拡張された認証)機能
「企業実在性認証」が「電話による認証」や「ビジネス内容の調査」、「ドメインの調査」
などで、「法的に企業が存在」しているか確認するのに対し、
「登記簿謄本、利用規約同意書、申請者責任確認書、印鑑登録証明などの書類を通して、
「物理的に企業が存在」しているか確認するとの事でした。
これもSSL証明書が偽装される可能性が低く、安心です。
3.脆弱性アセスメント
公開Webサイト、サーバーソフトウェア、およびネットワークポートの脆弱性を毎週自動スキャン
してくれるという機能です。
これは、他社のSSL認証局では見かけないシマンテックならではの付加機能ですが、
とても興味深いですね。
一般的に脆弱性チェックツールをかけると1回あたり数万~数十万かかるサービスがありますが、
それを付加機能として行ってくれるということで、さらに安心感が高まります。
「EV付き」にするとこれだけの機能がついてくるのであれば、金額にも納得です。
サイトへの安心やセキュリティに、いくらかけられるか、
高いと思うか、安いと思うかは、あなた次第です。
その他にも、他社のSSL認証局では見かけない機能としては、以下のようなものがありました。
1.シールインサーチ
goo・OCN・BIGLOBEなどの検索結果で、「Noton」のアイコンが表示されるという
機能でした。
その他にもGoogle・Yahoo・bingでも、ノートン、ソースネクスト、AVGなどの
アンチウィルスソフトがインストールしているユーザには、アイコンが表示されるとの事でした。
これは、検索時のアクセス数アップやコンバージョンにも繋がるかもしれませんね。
2.Webサイトのマルウェアをスキャン
これは、Webサイト上で悪質なコードやマルウェアが埋め込まれていないか、
毎日スキャンしてくれる機能ということでした。
サイトが改ざんされたり、意図せず悪質なコードが埋め込まれた場合に、
気付かずにいるとアクセスが落ちたり、ユーザの信頼を失ったり、
企業への損失は大きいので、とてもありがたい機能ですね。
ここまで比較してきて、シマンテックのSSLは、高いというイメージがあり、お客様にも勧めづらい部分がありましたが、
機能と料金のバランスを見ながら、お客様にもお勧めしていきたいと思います。
(残念ながら、シマンテックからお金を貰っているわけではありません)