インソースマーケティングデザイン
2017.08.30 デザイン
未経験の新人デザイナーが入社してきた時の教育方法は正しかったのか
デザイナーの馬淵です。
未経験の新人デザイナーが入社してきた時の教育方法【準備編】
未経験の新人デザイナーが入社してきた時の教育方法【実践編】
をお届けしてきましたが、いかがだったでしょうか。
正直、これでよかったのかどうか分かりません。
自分が教えてもらっていた時に「分かりやすかった!」と思えたことも、同じことが他の新人デザイナーにも有効とは限りません。
そこで、今回はこの教え方で全くの新人からデザイナーへと成長した(成長しつつある?)デザイナー3年目の小河原くんに話を聞いてみようと思います。
ー お疲れさまです。最近はどう?
小河原:お盆休みは釣りまくりました!
ー うん、それは見た。仕事はどう?
小河原:あ、仕事っすね。楽しいです。
ツラいこともたくさんあったけど、自分が作ったものを先輩たちに「いいね」って言われた時は、嬉しかったです。
今はディレクターとして直接お客さんとお話できるので、お客さんに「いいね」って言われた時にはもうホントに、やっててよかったーーーーーって思います。
ー では、今ではディレクションもできるようになった小河原くんの成長過程を振り返りたいと思います。よろしくお願いします。
小河原:お願いしまーす。
目次
【準備編】PCのフォルダ構成を教える
小河原:PC内を整理整頓するってことを知らなくて、全ファイルをデスクトップに置いてました!
なんていうか・・・デスクトップ以外の部屋を知りませんでした!
ちゃんと格納したら作業しやすいし、PCも軽くなりました。今もその時教えてもらったフォルダ構造にしています。
【準備編】成果物のファイルを見せる
小河原:いくつかデザインの作業をさせてもらって、「PSDが汚い」って言われたけど最初は何を注意されているのかよく分かりませんでした。
アシスタントデザイナーとしてプロジェクトに参加するようになって実感しました。
複数人でひとつのファイルを触ることになるので、他の人が見ても理解できるレイヤー構造じゃないと、修正作業やコーディングに時間がかかってしまうんですよね・・。
先輩たちが作ったファイルを見たら、レイヤーがきれいに整理されていて驚きました。出来上がったビジュアルがいいか、悪いかだけじゃなく中身もちゃんとしなくてはいけないことを知りました。
レイヤーの分け方、レイヤーファイルの名前の付け方などが参考になりました。
【準備編】作業を見せる
小河原:デザインができたら、先輩に自分のPC上で確認してもらうのですが、言葉で言われても伝わりにくかったりすると解説しながら直接ファイルを修正していってくれます。
先輩が自分のPCで修正作業をちゃきちゃき進めていくのはとても参考になりました。ショートカットの使い方、加工の仕方とか、バランスの取り方とか・・・。
あと、作業スピードがめっちゃ早い!と思って落ち込みました。果たして自分がこのスピードで作業できるようになるのかプレッシャーも感じました。
【準備編】いろんなWebサイトを見せる
小河原:代表的なWebデザイン集のURLを教えてもらいました。
最初は漠然と見ていたけど、アシスタントデザイナーとして下層ページを任させるようになってからは、デザインの引き出しを増やすために、ヘッダー、フッター、メインイメージ、ボタン、ナビゲーションなどパーツごとに分けて情報収集していました。
今はパーツごとに細かく分けることはないですけど、こまめにチェックはしています。
【実践編】作業内容の確認ポイントを教える
小河原:最初はディレクターに聞いて「分かりました」って言って作って、デザイン確認してもらう際に先輩に「なんでこうなの?そもそも要件は?」と聞かれて「・・・・」となることがよくありました。
だからヒヤリングの場に同席してもらえるときは心強かったです。「こういうことを聞くんだ!」と参考になりました。
プロジェクトによって聞くポイントが変わったりもするのも勉強になりました。
あとはスケジュールの確認の仕方も、今思うと「甘かったなぁ」と思うところがたくさんあります。
【実践編】ラフを描くことを習慣化させる
小河原:ラフを描いたり、描かなかったりしてたけど、いくつかデザインをしてみて最終的にラフを描いた方が早く制作できることがわかりました。
今はイメージがふわふわしたままPCに向かうことがなくなりました。
【実践編】制作しているところをチェックする
小河原:ええぇ!見られていることに全然気づかなかったです!
なかなかOKがもらえなくて、作業が遅れてくると焦りますが、「終わりません」というのは言いにくかったので「どう?」と声をかけてもらえると相談しやすかったです。
ー ・・・・(そこは早めに報・連・相してほしいけど)。
【実践編】なぜ良いのか/なぜダメなのか理由を伝える
小河原:「変だよ、ダサいよ」と言われても、なぜ「変」なのかを教えてもらえると改善の方向が見えてくるので、はっきり言ってもらえてよかったです。説明しながら描いてくれるラフもありがたかったです。
いろんな人が参加するレビューでは「なんか変、なんか違う」としか言ってもらえないこともあり、どこをどうしていいかわからなくてだただ困ってました。「なんか違うから、いい感じにして」というのが一番ツラかったです。
ー うんうん、「違う」ってことは分かっても、それをどうしたらいいか導くようなコメントをするのはデザイナーでも難しいよね。
小河原:自分もレビューで他のデザイナーが作ったものを見て意見を求められたり、後輩が入ってきて教える立場になってその難しさを実感しましたね。
ー なぜダメなのか理由をきちんと伝えるのは、教える方も鍛えられるよね。
小河原:そうなんですよねー。感覚的にダメ、っていうんじゃなくて、そのダメな理由を探すことで力が付いてくんですかね。
そういう経験の積み重ねで、今では「なんか違う」って言われても、なんとなく「ここのことかな?」と分かってきたり、具体的な例を出して見てもらったり、解決の糸口を見つけられるようになりました。
最近はメンテナンスディレクターとして仕事を任せてもらえることが多くなってきたんですけど、お客さんと対峙する力にもつながっているな、って思います。会話ひとつひとつをを大切にすることで見えてくる要望もありますし・・・。こちらの考えを納得してもらえる説明もできるようになっているんじゃないかと思います。
一人前のWebデザイナーになれましたか?
小河原:なれた、という自覚はないけど、2年間頑張ってきてデザイナーとしての自信はつきました。
とにかくデザイナーと名乗れるようにと思ってがむしゃらでした。怒涛の2年間でしたね。
ツールも使えないし、入社当初は本当にデザイナー向いてないんじゃないかと思ったり・・・。
でも、逃げ出さずWebデザインに立ち向かっていった感じです!
アペックスさんのキャンペーンページのデザインを任されてラフを見てもらった時に「・・・いいんじゃない」と言われた時にすごく嬉しくて、デザイナーとしてやっていける!と思ったのを覚えてます。
ー そうだったんだ!では、これからも切磋琢磨して頑張っていきましょー!
小河原:はい!
これまで教えてきたこと/教え方は概ね間違っていなかったようです。
釣りばかりしていると思ってたけど、ちゃんと勉強もしていたんですね。
返事だけはいいお調子者だと思っていました。ごめんなさい。
これからもマリンロードは試行錯誤しながら成長していきます。
どうぞあたたかく、時には厳しい目で見守っていただけたらと思いますー。