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インソースマーケティングデザイン

2012.09.14 システム

MovableTypeとWordPressのデメリット

残暑が厳しくて寝汗がひどい徳山です。
今回はMovableType(以下MT)とWordPress(以下WP)のデメリットを紹介します。
MTとWPのどちらかで悩んだ際に、それぞれの比較やメリットを紹介しているサイトは多数存在します。
しかし、正直なところ紹介されているものはそれぞれの特質を得ていないもの、もしくはどっちにもいえる事といったものや概念や大前提の部分を説明しているサイトが多く参考になりません。

なので、MTとWPでそれぞれ利用する上でのリスク、気をつけなければいけない点などを紹介します。
なお、HTMLの知識、導入する上でのサーバ知識、MT専用タグまたはWP用タグ(基本PHPタグ)の知識など前提な部分はどちらも共通なので省きます。
また、有償か無償かという点も省きます、あくまで機能など開発者目線でみた事を記載します。

 

○MTのデメリット
■記事をエントリー(投稿)する=サイトすべてに反映されるわけではない。
MTを利用する上で、記事を投稿、編集、削除を行ったのに公開しているサイトで反映がされていない!と思われた事はありませんか?
本件は多数のクライアント様のページにMTを導入して3件に1件は問い合わせがくる内容になります。
これは不具合ではありません、言ってしまえば仕様です。
MTの記事の投稿時の仕組みは下記のようになっています。

 

1.MTにて記事を投稿する
2.投稿した記事に対しての登録、変更などがデータベースに反映される。
3.投稿した記事に該当するテンプレートを再構築する(ブログのテンプレート構成に準拠)
※この際、詳細画面を出力するテンプレートが存在する場合、「記事の詳細画面のみ」再構築される。

 

という流れになります。
このままだと、例えばそのエントリーが該当しないカテゴリー一覧や、ほかの詳細ページは再構築されません。
なので、例えば2012年の記事を全て非公開にした場合、2012年の記事が表示されているページは表示がされなくなったが、2012年の記事が存在しない2011年の一覧ページなどは表示が残っている!という事がおこります。
これを解消するには、更新したデータベースの内容をもとに全てのページを再構築、ページを再出力させてあげなくてはなりません。
これはMT最大のデメリットでしょう、なれてしまえば投稿した後に、再構築を行うという癖をつけておけばこのような事はおこりません、が、エントリーが多くなってくると再構築にも時間がかかってしまいます。
また、再構築はサーバに負担のかける作業になり、場合によっては500エラーとなりサーバーの処理が止まったよ!というエラーが表示されてしまいます。
近年のレンタルサーバはMTを導入し始めた頃と比べてずいぶんとスペックもあがってきていますので、500エラーのリスクも下がってきていますが、MTのこの仕組みがある以上はないとは言い切れません。
再構築を行わず、動的に表示させる術もありますが、こちらを導入すると、管理側、閲覧側の同時にサイトに負荷を与えることになるので、あまりおすすめしません、管理うんぬんよりまず見に来たエンドユーザが離れてしまいます。
ただし、再構築で出力してしまえばそこは静的なファイルになるので、上記の動的処理を実施しなければ、エンドユーザ側は通常サイトを見る形になるので、負担はありません。(負担のあるサイト作りをしていれば別)
エントリー後は再構築をする必要がある、という1手順を踏む必要がある事を前提においておけばとてもサイト全体を作りやすく、コンテンツ毎に連携をくんだりなどシステマチックなサイトなど望みのものが作りやすいものでもあります。

 

○WPのデメリット
■管理側、公開側も全て動的に表示されるため、常にサーバに負荷を与える
MTと違い、記事を投稿したものがデータベースに登録されますが、静的ファイルを出力するということはせず、閲覧のタイミングでデータベースにアクセスし必要な情報を取得し表示する形になるので、サーバへの負荷が高くなり閲覧までに時間がかかる、更新までに時間がかかるといったところが目立ちます。
サードパーティが提供しているキャッシュを利用して負荷を軽減するという手法が一般的な回避方法として紹介されていますが、キャッシュを用いる事で更新したタイミングでプラグイン管理画面からキャッシュを解除するなどの手法をとらないとすぐに更新した情報が反映されないことがありますので注意が必要です。

 

■WPで設定したカテゴリ名、固定ページで出力しようとするページ名と、ドキュメントルートに設置するフォルダに気を配る必要がある。
WPでは投稿するにあたりカテゴリ分けや固定ページで出力させることがありますが、その際に使った名前は同一ものは使えません。
例えばカテゴリで「info」というカテゴリを使った場合、閲覧URLは「http://hoge.com/info」になります。
なので、既にサイト構成ができている場合、フォルダ構成やリンクの張り直しなどが発生するため注意が必要です。

 

制作していて細かい点はそれぞれ多々ありますが、大きく気になった点はこれらです。あくまで制作側の製作中に思った事になります。
まとめ文句でよく聞く、大規模はMT、小規模はWPという結論付けも目にしますが、規模に関わらずどちらでも制作することはできます。
再構築という手間があるが、出力方法は自由に対応でき、テンプレートの作り方に縛りがないため作り方によっては多様なサイトでも作ることができるMTを選ぶか、
制作するにあたり制限があり全てが動的に出力され管理側と公開側が同時にサーバに負担をかけるが、SEO対策に必要なファイルや共通ヘッダー、フッターファイルの管理や利用がデフォルトで整っているWPを選ぶか。
サイトの構成、サイトの利用目的、更新頻度、ページ毎の連携やシステム化などを視野に入れてサイト設計を行い、マッチするのが何かを見極める必要があります。

 

 

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