BLOGスタッフブログ

Web制作歴20年の人が考える、Webクリエイターが行うべきリスキリング

最近ニュースなどでも聞くことが多くなったリスキリングという言葉。
DXが進む中でプログラミングやWeb制作などを習得しようとしている企業も増えてきています。

プログラミングやWeb制作などは自動化と密接に関係する分野であるため、ノーコード開発ツールやプログラミングを簡略化し教育コストを抑えられるPythonなど、リスキリングには丁度良い分野なのかもしれません。

それでは、Webクリエイター・Webプログラマーなど、これまでプロとして仕事をしていた人たちは何をしていったら良いのでしょうか?

近年のWeb制作業界の状況

リスキリング、DX、最近ではChatGPTなど、企業の内製化、自動化、AI化が進んでいくと仕事が無くなってしまうのでは無いかという不安もあります。

今後どの分野で自動化、AI化が進んでいくかを考えると、有名どころではWixやStudioなどのようなノーコード開発ツールによりデザイン・フロントエンドエンジニアの仕事の立ち位置が変わってくる事が予想される事や、ChatGPTの登場でライティングも気になります。
他にもWeb広告運用、サーバ構築なども自動化ツールが増えてくると思います。

不安を煽るようなことばかり書きましたが、それらを踏まえて、どういったスキルセットを身に着けていくべきか、Web制作歴20年の私の経験談も含め書いてみたいと思います。

マルチスキル化・多能工化

Web制作では営業・ディレクター・マーケター・ライター・アートディレクター・デザイナー・フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニア・サーバサイドエンジニアと様々な役割が存在します。
いずれかの役割のみを行っていった場合、ある時急に仕事が無くなってしまう可能性もあります。

Flashだけをやっていた失敗

かくいう私も以前はAdobe Flashというアニメーションツールを得意としており、ほとんどそれだけを行っていました。
当時はFlashが実装されていないWebサイトはほとんど無く、需要の高い職種でした。
しかし、iPhoneが登場した際にAppleはiPhoneではFlashをサポートしないことを決断し、徐々に衰退し消えてしまいました。
※その頃はスティーブ・ジョブズ氏を恨みました。。

インソースマーケティングデザイン(当時はマリンロード)に在籍していたので、その他の役割を覚えなんとか今まで食いつないでいますが、フリーランスも良いかなと少し考えていた時期でもあったため、辞めなくてよかったと安心したのを覚えています。

近い役割を行うべきか、全く違うことを行うべきか

その経験から、なるべくたくさんの役割を担えるようにしておき、需要が無くなっても生きていけるように様々な経験を積ませていただきました。
ディレクター・マーケター・アートディレクター・デザイナー・フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニアなどを渡り歩き、現在はディレクター・アートディレクターを中心におこないつつ、後進の育成に尽力しています。

マルチスキル化・多能工化を行う上で、急にまったく違う役割を担当するのは学習コストも高くなってしまうので、デザイナーであればやり取りの多いであろうフロントエンドエンジニアを、バックエンドエンジニアはサーバサイドエンジニアとったように、まずは近いところから学習することが良いと思います。

さらにメリットとして、両方のスキルを身につける事で他の役割の理解度を高められるため、元々得意としている役割にもプラスになる事が多いです。
デザインを作る際に「繰り返しフィールドはこういったデザインにした方がHTMLを組みやすい」など。

逆に、今自分が担当している役割が難しい、しっくりこないと感じている場合はあえてまったく別の事にチャレンジしてみるのもありかと思います。

私はFlashから離れたあと、いちばんしっくり来たのがディレクターでした。

元々はデザインやフロントエンドエンジニアを行っていたのですが、正直あまり出来るほうでは無かった事と、ちょうどFlashが出来る人が辞めてしまったこと、学生時代に映像制作を行っていた経験からFlashをはじめました。
そのため、Flashの案件がなくなりはじめたころからデザインやフロントエンドエンジニアを行っていましたが、やはりあまりうまくは行きませんでした。
顧客折衝にも苦手意識があり、営業やディレクションも向いていないと思っていました。と、なにをやってもうまく行かないと思える暗黒時代を過ごしていたのですが、ディレクションを行わなければいけない事になってしまい、いやいややってみると、意外とお客様と話をするのも苦では無く、逆に楽しいと思えたり、目線が変わったことで今まで苦手だと思っていた事はアプローチの仕方に問題があった事にも気づけたりと良い方向に向かっていきました。

あまり要領が良いほうでは無いのでちゃんと出来るようになるまでには時間はかかりましたが、それから10年以上続いているので性に合っていたのだと思います。

アップスキリング

冒頭でリスキリングと言いつつ、ズレていっている気がしますがアップスキリングも必要な事で、Web制作では役割ごとに専門性を求められる仕事です。
フロントエンドエンジニアを例にすれば以前はHTMLとCSSができれば仕事になりましたが、現在ではWordPress等のCMSやインタラクション・アニメーションの実装も当たり前に行えなくてはならず、さらに更新性などの運用を考えた構築など年々ハードルが上がっており、3年前に身に着けたスキルが古い技術になってしまう事もザラにあります。

最新技術のキャッチアップと、より深い技術の習得

最新の技術を常に追い続ける事と、より深い技術を習得していく必要があります。

最新の技術を常に追い続けるためにはWebデザイン系のブログ等を定期的にみられるようにRSSやTwitterなどを活用し、普段から目につくようにしておくのが良いと思います。

より深い技術の習得については、目標を決めて段階的にスキルを身に着けていけるようにすると良いです。

現在オーサリングに近いデザインを行っているのであれば、以下のようにの目標を定めると良いでしょう。

1年目:メインデザイナーとしてのスキルを身に着ける
2年目:目的や効果等を考えたUI設計まで出来るようになる
3年目:デザインを言語化してアートディレクターとしての役割を担えるようになる

ただし、長い目標だけでは忘れてしまうので、半年・3ヶ月・1ヶ月と細かな目標を定めていければ定期的に確認出来て目標に近づけると思います。

また、3年後の目標はかならず達成する目標としてしまうと、古い技術になってしまっていたり、今の目標と乖離してモチベーションの維持が難しくなってしまう事もありますので、今の自分から見て3年後の目標を定期的に見直しを行い、その時々に合わせて目標設定を行えば、意味のある目標になっていくと思います。

つまりインソースマーケティングデザインで一緒に働きませんか?

マルチスキル化とスキルアップは相反するもので、反対のことを言っているように思えるかもしれません。
それぞれを一人で行う事は難しく、フリーランス等は得意分野を持ったパートナーとお仕事をする事が多くなると思いますが、インソースマーケティングデザインでは一人ひとりの特性に合わせつつも、T型人材を育てるべく社内教育を行っています。

また、それぞれの役割ごとにスペシャリストが存在しているため、相談・教育などもしやすい環境を作っています。

今後に不安を感じているフリーランスの方など、興味をもっていただければぜひご連絡ください。

インソースマーケティングデザイン採用サイトはこちら

小島 和剛が書いた他の記事

見積もり・ご依頼など、
お気軽にご相談ください

本サイトはユーザーエクスペリエンスの向上などを目的に、Cookieを使用しています。
右記のバナーで「同意する」をクリックする、または本サイトを利用することにより、
お客様は弊社のCookieポリシーに同意したことになります。

同意します